元エホバの証人2世です。2
そんな私が辞めた理由は、主に2つ。
1つは宗教臭さが目についたからです。
中学生になり、集まりも活動も面倒臭くなっていた頃です。
あるとき、数千人が集まる大会(講演会)で、
共感(拍手)を求めてワッと盛り上げる話し方をする人がいて、
あ、これは無理〜、と一気に忌避感が出ました。
そういう一体感とか高揚感とか集団で同調とか、
それまではそんなに無かったと思うし(多分…)、
エホバの証人にはそういうの要らないと思います。
ガッカリです。つまづきました。
もう1つは、それよりも前の出来事です。
記憶が曖昧ですが、小学校高学年だったと思います。
奉仕活動(あの、家を訪問するやつ)は私も嫌いでしたが、
「将来、営業職には絶対なりたくないわー」と感じる程度でした。
(ふと…私、あれは営業だと思ってたんですね、笑)
集会での実演も学校の面倒な課題みたいなもんです。
でも、あるとき訪問したお宅のご主人(60代くらいの男性)に、
「人々が苦しんでいるのは何故だと思いますか?」
というようなことを質問されました。
私はとっさに、なにが適切な答えか考え、
「悪魔サタン…?」と自信無く答えました。
すると彼は笑顔で「他人のせいにしてはいけないよ」と言い、
私の差し出していた出版物を受け取ると、
何を言えばいいか分からなくなった私に挨拶をして扉を閉めました。
私はまだ子どもだったので、後ろには大人の方が付いていました。
その頃の私は聖書研究を、親ではなく年上の女性にしてもらっていたのです。
家庭教師のような、新入社員の教育係のような存在です。
20歳とか20代前半で、私も大好きなお姉さんでした。
お姉さんは私に、
「まぁ、(冊子を)受け取ってもらえたから良かったじゃない」
と言いました。
ただ上手く答えられなくてプライドのようなものが傷付いたし、
後日、ほかの人や親から、何か言われるかな、やだなと思ったけど、
「なんか変わった人がいたんだってね~」と言われたくらいで、
とくに指導も励ましもありませんでした。
私はモヤモヤを引きずりました。
結局、あのおじさんの質問の正解は何だったのか。
悪魔サタンで合っていたのか。違うのか。
誰も教えてくれないし、何も言われない。なんで?
悪魔サタンはアダムとエバを唆して、彼らが罪をおかし、
そこから人間は不完全になり…って感じの聖書だけど、
世の中すべての苦しみの原因ではないと思う。
聖書にはなんて書いてあるんだろう…?
エホバの証人的には、何だと思っているんだろう?
そこで私は気が付きました。
その答えは『エホバの証人』の教えであって、私の考えではない。
私には別に、人々に伝えたいような信念は無い。
うん、辞めよう。
他にも細々した理由はありますが、
聖書やエホバの証人の教えを否定してるわけでは無いが、
少しずつ距離を取り、辞めました。
後から思うに、聖書にはあの質問への明確な答えは無いと思います。
もし今、私が信者なら、
「そうですね。
聖書には、そのヒントが書かれているかもしれません。
一緒に研究しませんか?」にっこり。
…なんか、ラノベの読み過ぎかもしれない。